グリーントランスフォーメーション(GX)とは

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グリーントランスフォーメーション(GX)って何?
もっと詳しく解説

「GX」とは、Green Transformationの略称であり、経済産業省が提唱する脱炭素社会への取り組みを指します。GXの目的は、地球温暖化や異常気象の抑制といった気候変動への対策を通じてカーボンニュートラルの実現を目指すことです。

経済産業省は、2050年までにカーボンニュートラルを達成することを目標としています。GXは、持続可能な社会の実現を目指すSDGs(持続可能な開発目標)が国連サミットで採択されたことを契機に、世界的に取り組みが加速しています。

また、GXでは環境保護だけでなく、この取り組みを通じた経済成長の実現も重要な要素として考えられています。

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GX推進法とは

グリーントランスフォーメーションとカーボンニュートラルの違い

 カーボンニュートラルは、温室効果ガスの排出量を吸収量と同等にすることで、実質的に排出量をゼロにすることを目指しています。この概念は、脱炭素社会を実現するための取り組みであり、社会システムの変革や経済成長の意図は含まれていません。

一方、GXは環境問題の解決に留まらず、取り組みを進める中で社会の変革を促し、持続可能な未来への成長戦略として捉えることができます。カーボンニュートラルを含むさまざまな取り組みを通じて、社会を変革し、経済の成長と環境保護を両立させることを目指しています。

SDGsの課題との関係性

 SDGs(Sustainable Development Goals)は、脱炭素だけでなく貧困、教育、ジェンダー平等など、さまざまな課題を包括した17の目標で構成されています。GX(グリーントランスフォーメーション)と直接関連する目標としては、目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」が挙げられます。また、脱炭素による地球温暖化の抑制が気候変動への対策の一環となるため、目標13「気候変動に具体的な対策を」も重要です。さらに、GXによって経済成長や新たな雇用が生み出されることにより、目標8「働きがいも経済成長も」も関連しています。

世界が直面している課題は相互に関連しており、独立した存在ではありません。GXへの取り組みの過程で、環境だけでなく街づくり、雇用創出、教育、福祉など、さまざまな課題を同時に解決していく必要があります。GXは、SDGsの達成に向けた取り組みの中で横断的なテーマとして位置付けられています。

注目を集める理由

深刻化する地球温暖化の影響

 2030年から2050年にかけて、世界の温室効果ガス排出量は急速かつ大幅に削減されると予測されていますが、2020年末までにより強力な政策措置が講じられない場合、21世紀末の世界の平均気温は20世紀末と比べて2.2~3.5℃上昇すると推定されています。

地球温暖化の進行に伴い、世界中で豪雨や山火事、干ばつなどの自然災害が頻発していることは周知の事実です。これらの災害は食料や資源の不足、物流の混乱、住環境の悪化など、世界中にさまざまな悪影響を及ぼしています。経済の持続的な発展と安定した生活を維持するためには、GXの推進が世界的な緊急課題となっています。

世界中に広がるカーボンニュートラル

 日本政府は、成長戦略の一環としてGXの実現を積極的に推進しています。2020年、当時の菅内閣総理大臣は所信表明演説において、2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにするカーボンニュートラルの実現を宣言しました。これを受けて、政府は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定し、14の重要な分野を重点的に取り組む方針を示しました。

グリーン成長戦略は、経済と環境のバランスを取りながら持続可能な成長を促進するための取り組みであり、GXはその中核となる概念です。政府はGXを重要な投資分野と位置づけ、官民協力のもとで10年間にわたり約150兆円の投資を実現する計画を立てています。これにより、脱炭素化や再生可能エネルギーの普及など、持続可能な社会の実現に向けた具体的な取り組みが進められます。

世界的にも、多くの国がカーボンニュートラルの実現を目指しており、GXは国際的な関心事となっています。日本政府のGX推進策は、他の国々との連携や知見の共有を通じて進められており、国際的な枠組みの中での取り組みが重要視されています。

今後も日本政府は、GXの推進に向けた戦略的な取り組みを進めながら、経済成長と環境保護の両立を図ります。これにより、持続可能な社会の実現と国際的な競争力の向上を目指し、地球環境の保全に貢献していきます。

経済産業省によるGX関連の政策

グリーン成長戦略

 「2050年カーボンニュートラル」を達成するため、経済産業省は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。

このグリーン成長戦略は、経済と環境の相乗効果を追求する産業政策であり、民間企業の積極的な取り組みを支援する施策です。洋上風力・太陽光・地熱産業、水素・燃料アンモニア産業、自動車・蓄電池産業など、将来的な成長が期待される14の分野が重点的に設定されており、それぞれの分野に対して2兆円のグリーンイノベーション基金の創設やカーボンニュートラルに向けた投資促進税制などが提供されます。

また、カーボンニュートラルの実現には企業や個人の行動の変革が不可欠であるとの考えに基づき、国民生活のメリットも明示されています。この戦略は、持続可能な成長と地球環境の保護を両立させるための具体的な手段を提供し、グリーンイノベーションを推進することで新たなビジネスチャンスを創出することを目指しています。

経済産業省の取り組みは、カーボンニュートラルの実現に向けた具体的な方策を提供し、民間企業の挑戦を後押しすることで、持続可能な社会の構築に向けた大きな一歩となっています。

GXリーグ

 経済産業省が2022年に発表した「GXリーグ」は、2050年のカーボンニュートラル実現と社会変革を見据えた取り組みであり、「持続的な成長を追求する企業が協力し、官民学の連携を通じてGXへの挑戦を行う場」と位置づけられています。

「GXリーグ基本構想」は、GXリーグが目指す世界観と、参画する企業群との取り組み方針を示しています。参画企業には以下の3つの要件が求められています:1. 自社の排出削減への取り組み、2. サプライチェーンにおける炭素中立化への取り組み、3. 市場のグリーン化を牽引する役割を果たすことです。2023年1月31日までの期限までに、679社の企業がこの取り組みに賛同し、参画することが公表されました。

GXリーグは、企業が自らの環境負荷削減に向けて積極的な取り組みを行い、サプライチェーン全体での炭素中立化を推進し、市場のグリーン化を牽引する役割を果たすことを通じて、持続可能な成長を追求していくことを目指しています。経済産業省と参画企業、そして官民学の連携により、GXリーグはより大きな効果を生み出し、持続可能な社会の実現に向けた重要なプラットフォームとなることが期待されています。

岸田内閣の取り組み

 GX実行会議は、2022年7月に岸田内閣総理大臣を議長として設置され、2022年12月までの間に5回の会議が開催されました。

2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、世界のエネルギー事情に大きな変化をもたらしました。このような状況を踏まえ、エネルギーの安定確保と経済成長の実現を目指すために、GX実行会議を経て2023年2月に閣議決定されたのが「GX実現に向けた基本方針」です。

「GX実現に向けた基本方針」では、主に2つの取り組みが示されています。まず、エネルギーの安定確保を重視した省エネの推進、再生可能エネルギーの主力化、原子力の活用が挙げられます。また、成長志向型カーボンプライシング(CP)構想の実現と実行も重要なポイントとなっています。

成長志向型カーボンプライシング(CP)は、企業などのCO2排出に価格を設定し、排出者の行動変容を促す政策手法です。この構想では、炭素排出に対して経済的な価値を付けることで、GX関連製品や事業の収益性を向上させ、投資を促進することが期待されています。具体的な施策として、官民協力によるGX投資の実現を目指し、今後10年間で150兆円規模の投資を行うための取り組みが示されています。

ESG投資

 ESG投資の広がりは、GXへの注目を高める要因の一つです。

ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス=企業統治)の3つの要素から成る概念であり、企業の持続可能な成長において重要な要素とされています。ESG投資は、財務状況だけでなくこれらの要素に配慮した企業への投資を指します。

世界のESG投資総額は2020年には35兆3千億ドルに達し、2018年から15%増加しました。今後もその拡大が予測されています。環境や社会への意識が低い企業は株価の下落が懸念されるため、ESGと密接に関連するGXへの注目が高まっているのです。

ESG投資には、世界各地でさまざまな評価基準が設けられており、これらを参考にすることで投資判断が行われています。

カーボンディスクロージャープロジェクト(CDP)

 CDPは、英国の非営利団体が主催するプロジェクトであり、企業や地方自治体に対して、自身の温室効果ガス排出量や気候変動への対策、排出削減目標などの情報を自主的に開示することを促す取り組みです。CDPへの参加企業は情報の公開によって投資家や消費者からの信頼を得ることができ、また、投資家にとっても企業価値を評価する際の重要な指標の一つとなります。

サイエンスベースドターゲット(SBTi)

 SBTi(Science Based Targets initiative)は、世界資源研究所(WRI)と国連グローバル・コンパクトによって設立された組織であり、企業が温室効果ガスの排出削減目標を科学的根拠に基づいて設定することを支援しています。SBTiは、気候変動の影響を軽減するために企業がどれだけの排出削減を実現すべきかを評価し、適切な目標を設定することを促進しています。また、SBTiの認定を受けた企業は、自主的な脱炭素への取り組みが認められたことを示すことができます。SBTiの活動によって、企業は科学に基づいた目標を設定し、持続可能な未来への貢献を実現することができます。

インターナルカーボンプライシング(ICP)

 「GX実現に向けた基本方針」では、カーボンプライシング(CP)という重要な概念が取り上げられており、日本語では「炭素の価格付け」という意味を持ちます。企業が自主的に実施するカーボンプライシングは、ICP(Internal Carbon Pricing)と呼ばれ、企業が二酸化炭素排出量を明示し、それに価格を付ける取り組みを指します。ICPは、企業の脱炭素経営を推進するだけでなく、投資家に対しても魅力的な要素となり得ます。企業が自主的に価格付けを行うことで、炭素排出への取り組みを透明化し、持続可能性に基づく意思決定を促進することができます。このような取り組みは、企業の成長戦略やリスク管理の一環として重要な役割を果たしています。

自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)

 TNFD(Task Force on Nature-related Financial Disclosures)は、2021年に設立された国際組織であり、企業が自然に関連するリスク管理と情報開示を行うためのフレームワークを構築することを目的としています。TNFDの枠組に基づいた情報開示が進めば、世界的な事業活動を展開する企業を中心に、投資家が投資判断を行う際の有益な情報源となることが期待されています。TNFDは自然に関連するリスクへの対応を推進し、企業や投資家が自然の価値と持続可能性を考慮した意思決定を行うことに貢献する役割を果たしています。

EUタクソミー

 欧州連合(EU)が独自に開発した分類システムは、企業の経済活動が地球環境に対して持続可能であるかどうかを判断するために使用されます。このシステムは、「気候変動の緩和」「気候変動への適応」「水資源の持続可能な使用と保護」「サーキュラーエコノミーへの移行」「環境汚染の防止と制御」「生物多様性と生態系の保護と回復」という6つの目標を掲げており、投資判断の基準として提供されています。この分類システムは、投資家や企業が環境に配慮した意思決定を行う際の指針となり、持続可能な経済活動の推進を支援しています。

企業とGX

 企業にとって、GXへの取り組みはコスト削減以外にもさまざまなメリットがあります。それには企業活動の活性化やイメージ向上、人材確保の容易さなどが含まれます。GXへの取り組みにより、以下のようなポジティブな影響が期待されます。

コスト削減

 再生可能エネルギーへの取り組みは、企業に多くのメリットをもたらします。まず、光熱費や燃料費などのエネルギーコストを削減することができます。再生可能エネルギーは自然の資源を活用するため、燃料調達費用がかからず、安定的な電力供給が可能です。これにより、企業の経費を削減することができます。

さらに、自社で再生可能エネルギーの生産を実現すれば、余剰電力を他の企業に販売することもできます。再生可能エネルギーの発電施設を所有し、電力を他の企業に供給することで、収益を得ることができます。

再生可能エネルギーへの転換は初期投資が必要ですが、近年は政府が積極的に支援策を展開しています。政府の支援により、再生可能エネルギーの設備や技術の開発が進み、低コスト化が進行しています。これにより、初期投資にかかる負担が軽減され、長期的にはコスト削減効果が期待できるようになっています。

再生可能エネルギーへの取り組みは、コスト削減だけでなく、エネルギーの自給自足や収益の多角化など、企業の持続可能な成長を支援する重要な要素となっています。

企業活動活性化とイメージの向上

 環境への配慮と同時に、企業の成長も期待されることは、企業にとって重要な利点です。再生可能エネルギーによるコスト削減によって、その資金を新たな事業への投資に回すことも可能です。また、取り組みを公表することで企業のポジティブなイメージが広まり、投資家や消費者に対するブランド価値が向上します。

人材確保がしやすくなる

 企業がGXに積極的に取り組むことで、その企業の認知度や期待値が高まると、求職者の中からその企業で働きたいという意欲を持つ人材が増えることがあります。その結果、人材確保にかかる費用を抑えることができます。また、企業の価値観に共感して入社した人材は、離職率が低くなる可能性もあります。

GXと中小企業

 気候変動のリスク管理や新たなビジネスチャンスを見据え、GXへの取り組みを検討する中小企業の数が増えています。政府は企業を支援するため、補助金や税制の整備、革新的な技術の評価など、さまざまな支援策を用意しています。

しかし、中小企業においてはまだ十分にGXに取り組むことができていない課題が存在しています。GXには専門的な知識や技術が必要であり、「進め方がわからない」「必要な人材が不足している」といった問題が浮上しています。

今後ますます進展するであろうGXへの取り組みには、国や自治体による支援や情報共有の仕組みが重要です。企業自身も、自社がGXに取り組む意義や方法を再評価し、積極的に推進する姿勢を持つ必要があります。

自治体とGX

 中小企業は地域経済の重要な担い手であり、GXの推進においても欠かせない存在です。政府は中小企業を支援するために、低利融資制度や脱炭素アドバイザーの資格認定制度など、さまざまな制度を整備しています。

しかし、中小企業が大企業に比べてGXへの取り組みが不十分であるとされる中、自治体の支援も重要です。各自治体は、地域の企業がGXを新たな成長の機会として捉え、積極的に取り組めるように助成金制度や支援体制を構築することが進められています。地域ごとの特性や課題に合わせた支援策を提供することで、中小企業のGXへの取り組みを促進することが期待されています。

これからの課題

 GXにはまだDXに比べて注目度が低く、効果の検証も難しいという課題が存在しています。特に中小企業の場合、専門知識を持つ人材の育成や資金調達など、国や自治体のサポートが不可欠です。

また、財源の問題も課題のひとつです。政府は今後10年間に投資する予定の150兆円のうち、20兆円を新たな国債で調達することを検討していますが、将来的には国民の負担になる可能性もあります。脱炭素と経済成長の両立がどの程度達成されるかが問われるでしょう。

しかしながら、2020年のカーボンニュートラル宣言からロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー情勢の変化を経て、GXの具体的な取り組みはますます加速していくと予想されます。初期投資や人材不足などの課題は存在しますが、世界的な成長を維持するためには真剣に取り組むべき重要なテーマです。この機会を逃さず、真剣に検討していく必要があるでしょう。

持続可能なエコエネルギーの画像

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