太陽光発電の歴史
太陽光発電の歴史
太陽光発電は、エコでクリーンなエネルギーとして注目を浴びています。地球温暖化対策の一環として、国や地域においても太陽光発電の普及が求められています。
太陽光発電に興味を持つ人々の中には、その歴史について疑問を抱く方も多いでしょう。最近はよく耳にするようになりましたが、実際にはどのような背景があって普及が進んでいるのか、その理解を持つ人はまだまだ少ないかもしれません。
そこで、この記事では太陽光発電の歴史と、日本における普及の要因について詳しく紹介します。過去を振り返ることで、太陽光発電の将来に向けた展望を持つことができるでしょう。
太陽光発電の誕生
太陽光発電の歴史は、実に200年以上も前にさかのぼります。19世紀には、アメリカの発明家であるチャールズ・フリッツが太陽電池の初期バージョンを開発しました。この太陽電池は、光が金属物質に当たることで電気が発生するという特性を利用していました。
太陽電池の起源は、さらに遡ることができます。1839年、フランスの学者であるアレクサンドル・エドモン・ベクレルが、光によって金属板に電気が生じる現象を発見しました。これが「光起電力効果」として知られるものです。
この光起電力効果を応用して、異なる2つの半導体を接続すると、プラスとマイナスの電荷が生じることがわかりました。この電荷の差によって電子が一方向に流れることで、電気が生成される仕組みが確立されました。
世界で初めての太陽光発電実用化
太陽電池の実用化は、アメリカの人工衛星によって初めて行われました。1958年にアメリカが打ち上げた人工衛星「ヴァンガード1号」がその先駆けです。
ヴァンガード1号は、主に衛星の発射能力テストが目的でした。宇宙空間での活動において、地形の測定や宇宙磁場、宇宙塵の観測などを行い、地球が北極と南極を軸にしたやや楕円形であることを解明するなど、重要な成果を挙げました。この衛星は太陽電池を主電源として使用し、20日間にわたって宇宙空間で活動しました。
日本においての導入と普及
日本で初の導入、新たなエネルギーとして注目され始める【1970年代】
日本において、太陽光発電が初めて注目を浴びたのは1973年のオイルショックの時期でした。しかし、その当時はまだ実現には程遠い状態でした。1990年代になると、商業的な導入が始まりました。そして2000年以降、技術革新によりコストが急速に低下し、太陽光発電が一般家庭へ普及するようになりました。ここでは、日本における太陽光発電の黎明期を振り返ってみましょう。
1973年のオイルショックの際には、「石油への依存は持続可能なのか」という疑問が各地で浮上しました。この時、太陽光発電の普及が初めて具体的な検討課題となりました。
翌年、日本政府は「サンシャイン計画」という新しいエネルギー技術の開発計画を策定しました。この計画では、風力発電や地熱エネルギーと共に、太陽光発電も取り上げられました。
計画を基に、20年後には一般家庭でも利用可能なコストまで低下させることを目標に、様々な技術開発が進められました。この時、太陽光で生成された電気を送電線に供給しても安定性が保たれるかなどの実証実験も行われました。
日本で初めての住宅用太陽光発電が発売される【1990年代】
1993年を迎えるまでに、日本で初めて住宅に太陽光発電が設置されました。しかし、その際のコストは4kWでおおよそ1,500万円もかかりました。
当時、融資制度は存在していましたが、補助金制度はまだ整っておらず、一般家庭への普及には時間がかかりました。それでも、太陽光発電の開発自体は進行し続け、その背景には環境問題への関心の高まりがありました。
日本ではこの年に環境基本法が制定され、オゾン層の破壊や地球温暖化などの問題が取り上げられるようになりました。こうした状況の中で、太陽光発電に対する関心が次第に高まっていきました。
生産効率・性能の工場により価格が安くなる【2000年代】
2000年以降、太陽光発電の生産効率と性能が向上し、さらにコストは下がりました。この結果、日本は1999年に世界一の生産量を誇るようになりました。
この時期はインターネットの普及が進んでおり、太陽光発電を導入した人々の経験や口コミが広まりやすくなったため、導入への意欲が高まったと考えられます。また、補助金の打ち切りも2009年に復活し、2014年まで継続されました。
制度普及や震災の影響による普及拡大
余剰電力買取制度開始で急速に普及【2009年~】
2009年には、余剰電力買取制度が開始されました。この制度では、家庭などで発生した太陽光発電の余剰電力を電力会社が10年間にわたって一定の価格で買い取ることが義務付けられました。
当時の売電価格は1kWhあたり48円であり、2020年度の買取価格21円の倍以上の高い価格でした。(10kW未満の場合)この制度によって、一定期間にわたって売電収入が保証されることで、初期コストを回収する狙いがありました。
さらに国は、太陽光発電システムの導入時に補助金制度を再び設けました。これにより、太陽光発電の導入を希望する家庭が急増し、販売業者も相次いで登場するようになりました。
東日本大震災後、原発に変わるエネルギーとして関心を集める【2011年~】
2011年の東日本大震災と原発事故は、太陽光発電の導入を加速させました。原発に代わるエネルギー源として再びその価値が認識されたためです。
また、原発事故後、福島の農家が相次いで太陽光発電を開始しました。福島の農産物が売れずに困っていたことから、土地を有効活用し、地域を再生させるために太陽光発電への関心が高まりました。「飯舘電力」は、飯舘村の農家による取り組みで、その象徴的な存在となりました。
この年、制度面でも重要な変化がありました。太陽光発電導入の補助金には「キャップ制」という仕組みが導入されました。これにより、補助金の対象は一定の設置費用を下回る設備に制限されました。この制度は、太陽光発電設備の普及を促進するためのものです。
FIT法の改正【2017年~】
2017年には、固定価格買取制度(FIT法)が改正されました。その背景には、国が予想以上に太陽光発電設備が急速に増加したことがあります。固定価格買取制度の開始以降、太陽光発電の年平均伸び率は29%にも達しました。これは、それまでの一桁の伸び率と比べても、急速な普及が進んだことを示しています。
太陽光発電の固定価格買取は、電力会社に義務づけられており、その原資は再エネ賦課金と呼ばれる料金です。国は、増え続ける国民の負担を抑制するために取り組んでいます。再エネ賦課金は、導入以降の5年間で10倍に増加し、1世帯あたり月額792円(300kWh/月)の負担となっていました。
改正のポイントは、発電事業の持続性を重視するようになったことです。これまでは設置条件や発電効率など、設置に関連する条件のみが審査されていましたが、改正により事業全体の計画性や運用の持続性も評価されるようになりました。
脱炭素時代にさらに注目される太陽光発電
太陽光発電の普及は、時代の必然と言えるでしょう。資源に恵まれていない国々にとって、エネルギー政策は極めて重要な課題です。さらに、オイルショックや原発事故、地球温暖化による気象災害など、日本はこれらを経験してきた国でもあります。そのため、太陽光発電が注目されているのは自然な流れと言えるでしょう。
太陽光発電は、今後も省エネ対策として注目されるでしょう。
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